おさしづ配信

積み上げたもの天然

おさしづ配信

「この道古き処を思えば、精神一つ。精神無けねば、それでは通らヽせん。一点の心では通らヽせん。堅う年々積み上げたものは、天然という/\。急ぐ事要らん。(明治33・6・21)

普通、天然とか自然とかは、人事と関係ないものに対して言います。ところが、「堅う年々積み上げたものは、天然と言う」とおっしゃっています。
社会では、人事を尽くして天命を待つ、という言葉もあります。これから考えれば、なるほどと合点がいきやすいでしょうね。
人間と自然とには深いつながりがあります。人間は自然の中に生かされているのです。人間が、自然の中の一つになるほど積み上げ、続けていくならば、天然自然の一部として受け取っていただけるのでしょうね。
天然となったら、親神様のお働きの中に自然に組み入れられている、ということなのでしょう。だから、お道も天然自然の大木と同じくらい、どっかと大地に根を下ろし、盤石の位置を世界に占めるようになったことになるのでしょうね。
「急ぐ事要らん」と最後におっしゃっています。そのこと心に置きながら、年々積み上げるものを楽しみに続けたいものですね。(渡部与次郎、「続おさしづに学ぶ – 朝席のお話」、天理教道友社)