
ひながたの道を通らねば
難しい事は言わん。難しい事をせいとも、紋型無き事をせいと言わん。皆一つ一つのひながたの道がある。ひながたの道を通れんというような事ではどうもならん。あちらへ廻り、日々の処、三十日と言えば、五十日向こうの守護をして居る事を知らん。…世界の道は千筋、神の道は一条。世界の道は千筋、神の道には先の分からんような事をせいとは言わん。…ひながたの道を通らねばひながた要らん。ひながたなおせばどうもなろうまい。これをよう聞き分けて、何処から見ても成程やというようにしたならば、それでよいのや。(明治22・11・7)