おさしづ配信

皆神がして居たのやで

おさしづ配信

「どんな事も皆神がして居たのやで。どういう事も、こういう事も、学者でも分からんで。一寸に分からん。どうしたらよい、こうしたらよいと、人間の心でできる事は一つもあらせんで。人間の心で出けた事は一つもないで。」(明治20・8・25)

人間の心でできることは一つもない、まさにその通りですね。人間自体が創られた存在であって、生きているというより、生かされて生きているのです。
人間は息を吸ったり吐いたりして生きているので、息が止まれば死んでしまいます。この息一つも、人間の力でできるものではありません。「蝶や花のようと言うて育てる中、蝶や花と言うも息一筋が蝶や花である。」(明治27・3・18)というおさしづもあります。かわいい盛りの赤ちゃんでも、息一つが止まったら一巻の終わりです。
お道は、おたすけ人の心に乗って、親神様が付けて下さる道だということが一番大事ですね。世間では、あくせく働いて生活に追われ、それでも足りなくて共稼ぎまでして、かえってゆとりがなくなっています。そんなに急いでどこへ行く、と聞かれて、お墓へです、と答える人はいないでしょうが、もっと生きている原点を見つめることが大事ではないでしょうか。(渡部与次郎、「おさしづに学ぶ-朝席のお話」、天理教道友社)